老いる国

年をとりたくない。そう思うことが増えた。バイトでペアのおばちゃんが定期的に腰をさする様。そこへ苛立ちを早歩きで表現しながら入店し、マイルドセブンだとかキャスターだとか、昔の呼び名で注文するおっさん。栄養ドリンクを毎回五本飲む夜勤の男。それらに自分の未来を見るわけではない。僕はおばさんにはならないし、煙草も吸わないし、栄養ドリンクの味が嫌いだ。

 

今日は9時間のロングパート。馬鹿げている。土曜日が一瞬で溶けてしまうなんて。辞める打診は終えているが。

 

僕が年をとりたくないと感じるのは、バイトの時間が刹那に過ぎてゆくことだ。家で趣味活動をしている5時間とバイトの5時間は同じ次元で動いている筈なのに、後者は明らかに5時間より短い。年をとる、つまり就職したのち長期勤続するということはこれの反復だ。人生丸ごと溶けていく。

 

子どもの頃から、具体的には小学生の頃から、「早く大人になりたい」など子どもじみたことを考える子ではなかった。今も昔も、僕はずっと子どもでいたいと思っている。大人なんて人間ではない。どいつもこいつも若いくせ、老後を危惧している。

 

なぜ日本人は休めないのか。高人口密度の島国において、一人一人にそんな多くの仕事が伸し掛かる筈あるか。システムが、世相が、国民性が、時代が…兎も角何かしら問題だ。

 

朝の鉄道で人身事故が起きた際、ネット上で自殺者へのバッシングが顕著になる。何が狂っているのか今のところ分からない。